2010年01月03日

年の頭に。


僕も行くから君も行こう
狭い日本にゃ住み飽いた 波立つ彼方にゃ支那がある

馬賊の唄(冒頭部分) 作詩 宮島郁芳作曲 不肖


さて、しょっぱなから失礼いたしました。
歴史に興味のある方なら、上記の唄はおなじみかも知れません。


書評企画と言うことで、便乗しようと思いましたところ、見事に数冊読むだけで書評までにいたらないんで、正月の間に読んだ中から一冊をてなところでこの一冊。

『馬賊戦記』朽木 寒三著

馬賊戦記〈上〉―小日向白朗 蘇るヒーロー

馬賊戦記〈上〉―小日向白朗 蘇るヒーロー

  • 作者: 朽木 寒三
  • 出版社/メーカー: ストーク
  • 発売日: 2005/09
  • メディア: 単行本




馬賊戦記〈下〉―小日向白朗 蘇るヒーロー

馬賊戦記〈下〉―小日向白朗 蘇るヒーロー

  • 作者: 朽木 寒三
  • 出版社/メーカー: ストーク
  • 発売日: 2005/09
  • メディア: 単行本






幾分古い本ですので、いくつか出版社のバージョンがあるようです。


既に自分の中では古典として何度も読み返しているんですが、毎回違う印象を持つ本です。

物語というよりは、大陸で名をはせた馬賊[小白竜]こと小日向白朗氏の聞書。
彼が馬賊の捕虜になってから、大攪把にまでなり馬賊と言う遊撃隊での生活や日中戦争前夜に日本のためにそのもてる人脈や広まった名声を使い、大陸と故郷である日本との間に挟まれて行く様子などが描かれています。
冒頭で本人が序文として、自分の体験…と言うより、馬賊の中の特殊な生活や役割などをそれを触れた事の無い

彼が出世したのは、その個人で持っていた筋と言う柱と、興味深いことに迷信深い大陸の馬賊の中にあって、その迷信を迷信だと切り捨てて迷信を制約として課しているものたちを尻目に向かっていくところ。
けれども、後に彼もまたその迷信ではないのですが、何も信じないと言うところから、すがるものを求めて迷い、それを得たときに更にそれを制約とするのでなく、それをよりどころに出来る。
その両極端なところが、見方でまるっきり解釈が異なると言う、今の時代では特に極端になりつつあるのが、これを読み直すと途端に思い出して、なんだかおかしい気分になります。

日本軍は権威主義だった。そして法に縛られない民である馬賊もまた、権威に縛られた存在である。
慣習と誰かが決めた内部で存在する法には、がんじがらめになるのは、誰しも一緒で。
問題は、その慣習と法を決める側にいるのか、決められる側にいるのか?
自分はどちらになりたいのか?なりたいと思うのか?
そんなことを考えています。
posted by 中原 at 21:11| Comment(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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